不倫慰謝料請求をされた方―交際相手の協力
不倫発覚後の交際相手との関係
「不倫慰謝料とは」のページでもご説明しているとおり、法律上は、相手方は配偶者(交際相手)とお客 様の双方に慰謝料を請求することが可能です。
しかし、交際相手が謝罪・反省の上で復縁を希望し、これに応じる場合には、相手方は交際相手に対しては慰謝料請求を行わなず、お客様に対してのみ慰謝料を請求することもあります。
他方、相手方が不貞行為が原因で交際相手との離婚を決意した場合、または交際相手が離婚を希望している場合は、相手方はお客様に対する慰謝料請求と同時に、あるいは前後して交際相手に対する離婚請求を行い、その際に慰謝料についても請求することが一般的です。この場合、お客様と交際相手は、「慰謝料を共同して支払うという義務」を負っているという点において利害が一致しており、さらに、「慰謝料の金額を減額すること」がお互いの共通の利益になるという点についても利害が一致します。
利害が一致するのであれば、交際相手の協力を得て、共同して相手方に対抗すべきです。相手方から慰謝料を請求された場合、交際相手の協力を得られるようになることによってどのようなメリットがあるのかを以下ご説明いたします。
夫婦関係について詳しい情報を得ることができる
不倫・不貞慰謝料の金額に影響する事情の代表例として、相手方と交際相手の夫婦関係が円満であったかあるいは破綻していたか、というものを挙げることができます。
仮に、交際相手の協力が得られない場合、夫婦関係が破綻していたことについての証拠は、交際相手から聞いた夫婦関係に関するエピソードを証言することや、交際相手が相手方との夫婦関係について愚痴をこぼしているようなLINEメッセージなどに限られます。
交際相手から聞かされた夫婦喧嘩の様子をお客様が「交際相手はこう言っていた」と証言されても、やはり証拠としてのインパクトは弱いと言わざるを得ません。
また、LINEメッセージなども相手方と交際相手との夫婦関係についてそれほど詳しく書かれていないものがほとんどです。
したがって、交際相手の協力が得られない状態で「夫婦関係は破綻していた」という主張を裏付けることは非常に困難です。
しかし、交際相手が協力してくれるのであれば、交際相手自身が「夫婦関係は破綻していた」と証言してくれることより、具体的かつ詳細に相手方との夫婦関係の実態を明らかにすることができるので、夫婦関係が破綻していたことの証明が、お客様お一人の場合に比べて、容易になります。
もっとも、夫婦関係が破綻していたということを証明することは、一般的に考えられているほど容易なことではありません。その点に関する注意点を次項でご説明いたします。
交際相手の証言の証明力
前項でご説明したとおり、交際相手が夫婦関係は破綻していたと証言することは、夫婦関係が破綻したことを証明する上で重要なことです。では、交際相手の証言のみで夫婦関係が破綻していたと裁判所に認めてもらえるでしょうか。
結論から申し上げますと、理論上は交際相手の証言だけで夫婦関係の破綻を認定することは可能ですが、実際にそのような認定がされることは少ない、ということになります。
民事訴訟では、原則として物証(写真やLINEメッセージなど)や周辺事実(長期間の別居など)による事実認定が基本であり、人証(証言など)はそれを補うものと考えられています。したがって、相手方が婚姻関係の破綻を否定している場合に、何の物証や周辺事実もないままに、交際相手の証言のみで夫婦関係が破綻していたと裁判所に認めさせることは極めて難しいです。特に、婚姻関係が破綻していたか否かは、夫婦間の極めて私的な問題になりますので、証言のみで裁判所が「婚姻関係が破綻していた」と認定することは、ほとんどないと言ってもよいでしょう。
よって、交際相手の協力が得られ、夫婦関係は破綻していたと証言してくれるというのであるから、他の証拠はそれほど重要ではないと判断することは早計であり、思わぬ結果を招くおそれがあります。 相手方から訴えられた場合は、まずは当事務所にご相談ください。交際相手のお話しも聞いた上で裁判所に夫婦関係の破綻を認めてもらうためにはどのような証拠を準備すべきかを不貞慰謝料請求に精通した弁護士が検証の上、最適なアドバイスをいたします。
慰謝料の支払も分担できる
仮にお客様と交際相手が、相手方に対して慰謝料として200万円を支払うという内容の示談が成立、又は判決が出された場合、お客様と交際相手はそれぞれ半額ずつ相手方に支払えばよういのではなく、相手方に対しては200万円全額を支払わなければなりません。(不真正連帯債務。詳しくは「不倫慰謝料とは」のページをご参照ください。)
しかし、お客様と交際相手が100万円ずつ出し合って、相手方に合計200万円支払えば、相手方はそれ以上の請求はできません。もちろん、お客様が50万円、交際相手が150万円など、お互いがどれだけ負担するかは話し合いで決めることができます。
もしも、交際相手と協力関係がない場合は、相手方に200万円全額を支払った上で、交際相手に対して分担を求めていくことになりますが、交際相手が分担を拒否した場合、交際相手に対して訴訟を起こして強制的に回収する必要も生じるかもしれません。
そのような事態を避け、最初から出費を抑えるためには相手方に支払う前の段階で交際相手と話し合い、お互いに負担を決めておくべきです。
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当事務所サービスエリア(千葉県の裁判所管轄と裁判所所在地)
千葉/水戸地方・家庭裁判所管轄区域一覧
本庁 | 支部 | 管轄地域 |
---|---|---|
千葉地方・家庭裁判所 | 千葉市(中央区、花見川区、稲毛区、若葉区、緑区、美浜区)、習志野市、市原市、八千代市、市川市、船橋市、浦安市 | |
佐倉支部 | 佐倉市、成田市、四街道市、八街市、印西市、白井市、富里市、印旛郡(酒々井町、栄町) | |
一宮支部 | 茂原市、勝浦市、いすみ市、長生郡(一宮町、睦沢町、長生村、白子町、長柄町、長南町)、夷隅郡(大多喜町、御宿町) | |
松戸支部 | 松戸市、野田市、柏市、流山市、我孫子市、鎌ケ谷市 | |
木更津支部 | 木更津市、君津市、富津市、袖ヶ浦市 | |
館山支部 | 館山市、鴨川市、南房総市、安房郡(鋸南町) | |
八日市場支部 | 匝瑳市、香取郡(多古町)、山武郡(芝山町、横芝光町、九十九里町)、銚子市、旭市(旧旭市、旧海上郡海上町、旧海上郡飯岡町)、東金市、山武市、大網白里市、 | |
佐原支部 | 香取市、旭市(旧香取郡干潟町)、香取郡(神崎町、東庄町) | |
水戸地方・家庭裁判所 | 水戸市,ひたちなか市,那珂市,鉾田市、小美玉市の内 旧東茨城郡小川町,旧東茨城郡美野里町、那珂郡(東海村),久慈郡(大子町)、 東茨城郡の内 茨城町,大洗町,城里町(七会支所の所管区域を除く。) |
|
日立支部 | 日立市,高萩市,北茨城市 | |
土浦支部 | 土浦市,つくば市、つくばみらい市、 かすみがうら市の内 旧新治郡霞ヶ浦町、 稲敷郡の内 阿見町 美浦村、石岡市、 かすみがうら市の内 旧新治郡千代田町、 小美玉市の内 旧新治郡玉里村 |
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龍ケ崎支部 | 龍ケ崎市,牛久市,稲敷市 、 稲敷郡の内 河内町、 取手市、守谷市、北相馬郡(利根町) |
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麻生支部 | 鹿嶋市,潮来市,神栖市,行方市 | |
下妻支部 | 下妻市,常総市,結城郡(八千代町)、結城市,筑西市、 桜川市の内 旧真壁郡真壁町、旧真壁郡大和村、 古河市、坂東市、猿島郡(五霞町 境町) |
千葉/水戸地方・家庭裁判所所在地一覧
本庁 | 支部 | 管轄地域 |
---|---|---|
千葉地方・家庭裁判所 | 千葉県千葉市中央区中央4-11-27(JR総武線・内房線・外房線千葉駅から徒歩15分、京成千葉線千葉中央駅から徒歩8分) | |
佐倉支部 | 千葉県佐倉市弥勒町92(JR総武本線佐倉駅から徒歩30分、京成本線京成佐倉駅から徒歩15分) | |
一宮支部 | 千葉県長生郡一宮町一宮2791(JR外房線上総一ノ宮駅から徒歩3分) | |
松戸支部 | 千葉県松戸市岩瀬無番地(JR常磐線松戸駅から徒歩7分) | |
木更津支部 | 千葉県木更津市新田2-5-1(JR内房線木更津駅から徒歩8分 | |
館山支部 | 千葉県館山市北条1073(JR内房線館山駅から徒歩15分) | |
八日市場支部 | 千葉県匝瑳市八日市場イ2760(JR総武本線八日市場駅から徒歩15分) | |
佐原支部 | 千葉県香取市佐原イ3375(JR成田線佐原駅から徒歩15分) | |
水戸地方・家庭裁判所 | 茨城県水戸市大町1-1-38(JR常磐線水戸駅北口徒歩約10分) | |
日立支部 | 茨城県日立市幸町2-10-12(JR常磐線日立駅中央口から徒歩約10分) | |
土浦支部 | 茨城県土浦市中央1-13-12(JR常磐線土浦駅西口から徒歩約15分) | |
龍ケ崎支部 | 茨城県龍ケ崎市4918(JR常磐線佐貫駅から関東鉄道竜ヶ崎線竜ヶ崎駅下車徒歩約20分, 又は竜ヶ崎駅からバス(江戸崎行き等)乗車5分,観音前停留所下車徒歩3分) |
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麻生支部 | 茨城県行方市麻生143(JR鹿島線潮来駅から車,タクシーで約20分) | |
下妻支部 | 茨城県下妻市下妻乙99(関東鉄道常総線下妻駅から徒歩約15分) |